iPhoneが銀行になる日 2021 7 11

書名 銀行を淘汰する破壊的企業
著者 山本 康正  SB新書

「銀行とは、アプリそのものになる」
 このように書いたのが2年前になります。
スマホに給料が振り込まれて、スマホで支払い。
これが世界標準になったら、どうしますか。
 振込手数料は無料になるかもしれません。
要するに、「iPhone生態系」を発展させるための手段になるかもしれません。
 そもそも、日本人の半分がiPhoneユーザーだったら、
振込手数料という概念はありません。
お店もiPhoneユーザーでしょう。
「巨大な生態系」の中で、お金が動くことになります。
IDがあれば、口座は必要ないでしょう。
つまり、銀行は蚊帳の外になります。
 お金を借りても、金利はゼロになるかもしれません。
「巨大な生態系」の中で、お金が動くとしたら、
金利ゼロで、お金を貸しても採算が取れるかもしれません。
 「そんなバカな」と思うでしょうが、
これが世界標準になったら、日本も動かざるを得ないでしょう。
いつまでも「ガラパゴス諸島」を続けるわけにいきません。
 数年前に、各国の中央銀行は、
フェイスブックの「リブラ」を目の敵にしましたが、
もはや勝敗はついていると思います。
 各国の中央銀行は、ここ数年、デフレ対策と称して、
巨額の資金を金融市場に流し込んできましたが、
そこへコロナ禍が起こって、
さらに巨額の資金を流し込んでいます。
 かつては、紙幣を印刷する手間がありましたが、
今は、デジタル化によって、電子的な数字の移動だけです。
 つまり、貨幣のデジタル化について言えば、
中央銀行のほうが、IT企業よりも先行していると言えます。

金融ガラパゴス諸島 2017 10 29
 舞台は、アフリカのケニアから始まる。
エムペサ(M-Pesa)とは、「M」がmobileのM、
「Pesa」がスワヒリ語のマネーのことで、
2007年にアフリカのケニアのモイ大学の学生が開発した、
携帯電話向けのソフトウェアであり、
携帯電話だけで、送金、貯蓄、支払いができるクリプト・カレンシー(暗号通貨)で、
銀行口座を持たないアフリカの人々に、あっという間に広まった。
 この学生のソフトに目を付けたのが、
イギリスの携帯電話会社のボーダフォンだった。
 そして、ボーダフォンとケニアの携帯電話会社が組んで事業化して、
これにIBMが入ってきてソフトに磨きをかけて、
クリプト・カレンシーとして完成させたのが、2012年だった。
 現在、ケニアで1700万人、タンザニアで700万人、
その他ボーダフォンが活動するアフリカ諸国で利用者が広がっている。
 日本よりも先にデジタル通貨先進国になったアフリカ諸国では、
人々は、エムペサというデジタル通貨を各人の携帯電話に貯め込んでいる。
(以上の文章は、下記の本から引用しました。一部加筆してあります)
書名 ビットコインは「金貨」になる
著者 石角 完爾  朝日新聞出版




















































































































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